2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧
〔2006.10.23記〕 「ソシュール言語学には個別概念が存在している?」(2006.09.09)で書いたように、いわゆる「思考言語」(内言語)は言語規範としてのラングではない。それは 個別概念⇔語音像 という連合が時間的・一次元的に連鎖したものであって「シーニュ*…
〔2006.10.18記・10.19修正/追記〕 ラングが社会的であるのと同様にパロールは社会的である。そして、パロールが個人的であるのと同じ地平においてラングも個人的である。エクリチュールもまた同様に、社会的であると同時に個人的なものである。それは個人の…
〔2006.10.17記〕 以前古田武彦をご紹介したときに、『自由のための「不定期便」』(たっちゃん) に古代史に関する古田の仮説についてまとめたもの――「天皇制の基盤を撃つ―真説・古代史」――があることを書きました。しかし、古代史関係以外にもかなりの数の記…
〔2006.10.17記〕 第一部は、ソシュール以前の言語学についての冒頭部の粗描を除けば、 あとは主として諸社会における言語――言語音・語音という側面から見た――の時間的・空間的(地理的)な変化についての考察である。ここでは比較言語学を修め、諸言語にわ…
〔2006.10.15記〕 ようやく『一般言語学第三回講義』が届いた。まだ第一部を読んでいるところ。ソシュールの講義を聴講した学生コンスタンタンのノートをかなり忠実に再現したもののようなので、構成が整っているとはいいがたいし、記述が断片的なのは仕方が…
〔2006.10.05記〕 ソシュールのいう「価値 valeur」のことを考えていた。というより『一般言語学講義』第II編「共時言語学」第3章「同一性、実在、価値」と第4章「言語価値」を読み返しているのであるが…。もともと私の頭は抽象的な思考向きにはできていな…
〔2006.10.01記〕 前稿「貨幣の使用価値」でマルクスの引用をしているときに、川島正平さんの『言語過程説の研究』第四章の注で初めて目にした三浦つとむの論考のことを思い出した。それは『唯物弁証法の成立と歪曲』に収められた同題の論考である(同書は後…