2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

認識の対象化

〔2005.01.31記〕 さて、「行動的にも、現実的にも自分自身を二重化する。従って、自分が作った世界のほかで自分自身をみる」というマルクスの言葉に対して三浦つとむは次のように書いています。 「ここで行動的な現実的な自分自身の二重化といわれているが…

認識の発展

〔2005.01.21記/2005.01.30追記〕 三浦つとむはその著書の中で、鏡像を媒介とする観念的自己分裂についてとりあげ、鏡以外にも鏡と同じような働きをするものがあるということを指摘しています。鏡と同じような働きをするものには、虫めがねや望遠鏡、顕微鏡…

鏡と自己分裂(三浦つとむ)

〔2004.06.21記〕 購入したばかりの『三浦つとむ選集』の第一巻『スターリン批判の時代』に鏡に関する興味深い論考がありましたので載せておきます。以下引用は「スターリンの言語学論文をめぐって」(p.59)から。なお下線は私がほどこしたものです。 まず…

鏡と自己分裂

〔2004.04.09記/2005.01.20修正・追記〕 鏡の話。子猫の目の前に鏡を置いてみると、はじめのうちは鏡に映っているものに前肢で触ろうとしたり、顔を近づけてみたりしますが、やがて鏡の後ろに回ってそこを覗きます。しかし何もいないことが分かると再び鏡を…

独り言と自己分裂

〔2004.03.13記/2005.01.22修正・追記〕 ことばというのは聞いてくれたり、読んでくれたりする人に向かって発せられるもの。ここにこうして書いているのも誰か読んでくださる方がいるだろうと思うからです。ことばに限らず表現というものはそういう性格をも…