言語>雑文

ちょっとボヤいてみる

〔2006.11.25記〕 以下は愚痴である。 ソシュールの講義のような難解な言語に出会うと、つくづく「言語で分節されることによって思想は分明になる」などという御託の虚しさを感じる。いかに語概念⇔語韻の体系を身につけていようともソシュールの言語表現の内…

前田英樹訳『ソシュール講義録注解』

〔2006.11.04記〕 相原奈津江・秋津伶訳の『一般言語学第三回講義』を読んで、ソシュールのいう「価値」がどういうものであるかはなんとなく理解できた。ソシュールの「言語langue」が言語規範と内言とを包括する意識内における言語活動全般を指しているらし…

『一般言語学第三回講義』を読んでいる

〔2006.10.17記〕 第一部は、ソシュール以前の言語学についての冒頭部の粗描を除けば、 あとは主として諸社会における言語――言語音・語音という側面から見た――の時間的・空間的(地理的)な変化についての考察である。ここでは比較言語学を修め、諸言語にわ…

ソシュール『一般言語学第三回講義』を読み始めた

〔2006.10.15記〕 ようやく『一般言語学第三回講義』が届いた。まだ第一部を読んでいるところ。ソシュールの講義を聴講した学生コンスタンタンのノートをかなり忠実に再現したもののようなので、構成が整っているとはいいがたいし、記述が断片的なのは仕方が…

ソシュールのいう「価値」(雑文)

〔2006.10.05記〕 ソシュールのいう「価値 valeur」のことを考えていた。というより『一般言語学講義』第II編「共時言語学」第3章「同一性、実在、価値」と第4章「言語価値」を読み返しているのであるが…。もともと私の頭は抽象的な思考向きにはできていな…